K6AエンジンOH(腰上組立#5 オイルポンプ・ヘッドカバー・オイルパン)
エンジン単体の組み立ては今日で終わります。
前回はタイミングチェーンを張ったところで終わりました。
今日はタイミングが正しく取れているかのチェックから始めます。
クランクプーリーを刺し込みます。
クランクプーリーを手で右方向に1回転させます。(360度)
タイミングチェーンの黄色いリンクが少し上に移動しました。
更にもう1回転させます。(720度)
丸印:
カムシャフトスプロケットの合わせマークとシリンダブロックの合わせマークが合っているかチェックします。
矢印:
タイミングチェーンの黄色いリンクがこの辺りまで移動します。
エンジンの後方側から見ると丸印の部分の合わせマークがシリンダヘッドの上面と一致していることも併せて確認しておくと完璧です。
続いてオイルポンプケース(タイミングチェーンカバー)を取り付ける準備をします。
矢印:
シリンダヘッドとシリンダブロックのつなぎ目に液体ガスケットを擦り込むように充填させておきます。
矢印:
反対側も同様に充填させておきます。
次にオイルポンプを組み立てます。
リリーフバルブにエンジンオイルを塗布して組み立てます。
サークリップはストックしていた物を使いました。
アウタロータとインナロータにエンジンオイルを塗布してオイルポンプケースにセットします。
取り外し前とローターの回転方向を同じにするためにピンクのマーカーでマーキングしておきました。
直定規とシックネスゲージで測定した結果基準値内でした。
オイルポンプケースにロータープレートを取り付けます。
矢印:
スクリュ(7本)
締付トルク:11N・m
オイルポンプケース(タイミングチェーンカバー)の合わせ面を脱脂します。
シリンダブロックとシリンダヘッド側の合わせ面も脱脂します。
オイルポンプケースの周囲の溝に沿って液体ガスケットを盛ります。
オイルギャラリー(カラー付き)
矢印:
オイルギャラリをロアクランクケースに差し込みます。
矢印:
オイルポンプケースを取り付けます。
締付トルク:
- M6:11N・m
- M8:22N・m
次にシリンダヘッドカバーを取り付けます。
矢印:
PCVバルブシールが劣化して硬くなっているので交換します。
純正品番:11198-58B00
購入価格は189円でした。
素直に取り外せませんでした。
シリンダヘッドカバーガスケット
純正品番:11189-67H11
大野ゴム工業社製で購入価格は1313円でした。
溝に嵌め込みます。
シリンダヘッドヘッドカバーをシリンダヘッドに乗せてボルト(6本)をT型レンチで軽く締め付けて最後にトルクレンチで既定のトルクで締め付けます。
締付トルク:11N・m
締め付け順番は上表の通りです。
次にオイルポンプストレーナを取り付けます。
Oリングは再使用不可です。
純正品番:09280-16005
購入価格は174円でした。
締付トルク:11N・m
続いてオイルパンバッフルプレートを取り付けます。
ボルトは再使用不可です。
写真のプリコートされているボルトを使用します。
純正品番:1261-1261-73G01
締付トルク:24N・m
このボルトはこの記事で使用しています。
矢印:
ボルトを締め付けます。
締付トルク:11N・m
最後にオイルパンを取り付けます。
オイルパンの合わせ面をしっかり脱脂します。
ロアクランクケース側もしっかりと脱脂します。
ボルトは再使用不可です。
プリコートされた新品を使用します。
純正品番:09103-06240
購入価格は979円(12本)です。
ナットは再使用可能です。
液体ガスケットを盛ります。
ボルト12本とナット3個をT型レンチで軽く締め付けます。
最後にトルクレンチでしっかり締め付けます。
締付トルク:11N・m
ボルトの数量が多く締め忘れの防止のためにトルクレンチで締め付けたボルトにはピンクのマーカーでマーキングしました。
補足:
オーバーホール中にタペットのすき間を計測して適正なシムに交換する人が多いと思いますが、私の場合はエンジンを車載して火を入れて動かした後にエンジンルームでヘッドを開いて交換します。
一度実働させて各部を落ち着かせた後の方が良い結果が得られるためです。
次回からは補器類をどんどん取り付けて行きます。
それでは今日はこのへんで (^O^)