組立#24(マスターシリンダーのエア抜き~ブレーキフルードの真空引き)
今回はブレーキフルードです。
Keiワークスのパーツをツインに移植する際にマスターシリンダーやキャリパーを取り外したのでブレーキラインに全くフルードが入っていない状態での作業になります。
通常のエア抜きで行うようなブレーキをポンピングしてフルードを送り出す方法だとマスターシリンダーからキャリパーまでの距離があるためブレーキラインがフルードで満たされてエアが抜けるまでの行程が長くその間にマスターシリンダー内のシール類を痛めてしまう可能性があります。
今回はエアーコンプレッサーを使った真空引きの方法でフルードを充填します。
その前にマスターシリンダー単体のエア抜きを行います。
写真のような自作のツールを使用します。
構造は見たまんまの簡単な物です (^O^)
以下の一連の作業はエンジンを掛けないで行います。
マスターシリンダ―のブレーキホースを2本とも外して自作ツールを取り付けます。
シリコンホースはリザーバータンク内へ落とし込んでホースの先端は油面より下に沈ませておきます。
フルードで塗装面を傷めないようにビニールとティッシュを敷いておきます。
ブレーキペダルを数回ポンピングします。
まだホース内にエアが混入しています。
フルードが減って油面が下がってくるのでフルードを注ぎ足します。
ブレーキペダルを更に数回ポンピングしてシリコンホース内にエアの混入も無くフルードで満たされるようになればマスターシリンダー内のエア抜きは完了です。
シリコンホースを抜いてリザーバータンクのキャップにビニールを巻いてキャップを閉めます。
マスターシリンダーから自作ツールのフレアナットを外した時にフルード抜けを最小限に抑えるためです。
自作ツールを外してブレーキホースに付け替えます。
矢印:
フルードが抜けていません。
続いて4輪すべてのフルード真空引きをします。
写真のような道具を使います。
ボトルの中にはブレーキフルードが入っています。
リザーバータンク内のフルードが減ると自動的に補充してくれる優れ物です (*^^)v
更に写真のような道具を使用してフルードの真空引きします。
エアーコンプレッサーの圧縮エアを利用してタンク内を負圧状態にします。
キャリパーのニップルにシリコンホースをつないでフルードを吸い出すしくみです。
エア抜きではないのでどのキャリパーから作業を始めても構いません。
4輪すべての真空引きが終わったらブレーキペダルを数回ポンピングします。
徐々にペダルの位置が上がって来ます。
踏み心地が固くなったらもう一度すべてのニップルから真空引きして作業終了です。
矢印:
ブレーキフルードはMINとMAXの中間位置にします。
ここで初めてABSアクチュエータ―のカプラを取り付けます。
このABSアクチュエーターもKeiワークスから移植した物ですがエアが混入していない正常な状態で取り外しているのでハイドロユニット(HU)の2次側のエア混入は無いと思われます。
説明:
ABSアクチュエーターのカプラはブレーキフルードの真空引きを終わらせてから接続します。キーONでHUに通電するとHU内のソレノイドバルブが作動します。おそらくバルブの異常有無を調べるためだと思われますが1次側をフルードで満たしていない状態でソレノイドバルブが作動すると1次側からエアを吸い込む危険性があります。
ちなみに
使用したブレーキフルードは写真の品です。
モノタロウブランドのDOT-4
1リットル缶で689円です (*^^)v
それでは今日はこのへんで (^O^)