K6AエンジンOH(面研磨とバルブの擦り合わせ)
オーバーホールの途中で放置しまくりのK6Aエンジンです。
シリンダヘッドの歪をチェックします。
プロのメカニックはストレートエッジとシックネスゲージを使用して平面度のチェックをしますが写真のような100均ステンレスモノサシでも可能です。
測定箇所:ボルト穴付近の四辺と対角線上
基準値:0.00~0.03
マニホールドも同様です。
測定箇所:中心線と対角線上
基準値:0.00~0.05
整備書には記載されていませんがインテーク側もチェックします。
全て基準値内で優秀でした。
面の汚れを除去するために軽く細目のオイルストーンで研磨します。
ヘッドの作業後:
ガスケットの跡がキレイに取れています。
マニホールドの作業前:
作業後:
インテークの作業前:
作業後:
続いてバルブの擦り合わせです。
光明丹を使って全てのバルブのアタリを見ます。
写真は排気側1番ですがご覧の通りイマイチです。
バルブのフェース面にバルブコンパウンドを塗ります。
タコ棒を使ってバルブを回転させながらバルブシートに叩きつけます。
シャフト部分にエンジンオイルを塗布しておくことをお忘れなく。
間違ってもコンパウンドが付着しないように!
擦り合わせした部分との比較です。
明らかにシートの肌荒れが無くなっている事がわかります。
バルブとの当たり面が広がっていることも確認できます。
多走行距離のエンジンなので已む無し!
ちなみにプロは当たり面の幅が基準値から外れているとシートカットを施して適性化します。
排気側のアタリ:
基準値:1.2~1.6
測定結果は1.9
吸気側のアタリ:
基準値:1.1~1.5
測定結果:1.9
予想通りアタリ幅が大幅に基準値から外れていますが光明丹がムラなくキレイに均一に付着していることが確認できます。
アタリ幅の測定方法は様々あるようですが私の方法をご紹介します。
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フェースに光明丹を塗ってバルブをシートに強く押し付けます。
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フェースの光明丹をパーツクリーナーでキレイに拭き取ります。
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再度バルブをシートに強く押し当てて光明丹を転写させます。
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フェースに付着した光明丹の幅をノギスで計測します。
それでは今日はこのへんで (^O^)